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駐日米軍及び関係者による国内での犯罪が二度と起きない防止策を求める請願

6月6日、埼玉県議会6月定例会の初日、6月定例会の請願受付の締め切りは午後5時まで。

当初の請願で念頭に置いていたのは日米地位協定だったが、事件直後のタイミングで埼玉県議会が全会一致で国に意見書を出せるように請願文案を紹介議員となる「無所属改革の会」の議員のアドバイスに従って決めました。

いつもなら住民の請願は、住民の意見表明権の行使であるとの立場から、取り上げてくれる議員の守備範囲で精一杯の主張を盛り込むようにしてきましたが、今回は、自民党や公明党にも賛成してもらえるように配慮したつもりの自重した請願文案としたのです。

いつも請願を提出する際には紹介議員を求めて趣旨を説明するため県議会の会派を回ります。

あらかじめ事務所からFAXで請願文案を送っていた共産党を訪問した時は、丁度会派の会議中とのことで、議員の代わりに会派の事務の方に応接していただきました。そこでは「ひとつ質問があります。二度と起きない防止策とは何のことですか」と聞かれました。それには、「当方では基地や日米安保、地位協定を念頭に置いた表現です」と答え、「改革の会のアドバイスで文案全体を工夫し調整しました」と述べたところ、事務の方は「少々お待ちください」と言って奥の会議室に入っていきました。数分後、「文案が調整されているということは手を入れ難いということですね。請願の方向性には同意できますが、改革の会の方が紹介議員となられているなら、それで提出してください」と述べられ、共産党は請願の紹介議員になっていただけないこととなりました。

当方は、共産党の対応に非常に驚くと同時に残念な気持ちになりました。対応の経緯から共産党にとって文案に米軍基地の退去や日米安保の破棄、日米地位協定の改定とかが謳っていないことで「乗れない」というということなのだろうかと思いつつ、もしかしたら、そのような内容を含んだ共産党系の団体等の請願の紹介議員となっているため、それとこちらの請願が矛盾するようなことなのかもしれないと思い直しました。

民進党の会派では、団長が県職員と打ち合わせ中ということで、政策担当の女性県議が応接してくれました。そこでは、「会派の決まりとして、請願の取り扱いは団会議で決めることになっています」と述べられ、こちらの紹介議員のお願いは一蹴された形でしたが、請願の趣旨を説明すると同時に「民進党に紹介議員となっていただくための団会議の日程はどうなっているか」伺いました。その回答は「通常、定例会開催日1週間前に議運があり、そこで議会日程が決まり、その議運の直後に団会議となるので、その前日にまでに請願文案が出されていれば、団会議の議題に出来ます」というものでした。県民から出される請願に対する民進党県議団の手続きだと、今回のような米軍の再発防止中である6月5日(日)の逮捕案件を受けて直後の埼玉県議会開催日しか請願が出せる余地が無い場合には対応不能のままということになるのですが、その点は別途方策を提起する必要を留保しつつ、あえて問題を指摘しませんでした。そういうわけなので、紹介議員の件はあきらめ、請願審議の際、民進党の賛同をお願いして部屋を辞しました。

次に、無所属県民会議を訪ねましたが、大方の議員は既に退室されており、紹介議員の件は切り出せず、「請願審議の際はよろしくお願いします」と書類を渡すのみで終わりました。

自民党と公明党には訪ねませんでした。今回の請願者の顔ぶれに係るこれまでの県議会での経緯を考慮し、改革の会の議員のつてに期待することにしました。

ところで、県議会事務局に正式に請願提出をしたことで分かったことなのですが、それに議会事務局の収受印の請願番号が3号となっていたことに驚きました。その意味は2016年になってから埼玉県議会に提出された請願がたったの3件であること、6月定例会では1件しか無いといことであり、したがって沖縄で起きた事件に関連する共産党が関係する請願も存在していないということです。ならば、方向性に同意していただけるのなら、日頃、野党共闘を呼号し、安保や基地問題、地位協定の問題を取り上げている共産党がなぜ紹介議員になってくれないのか、本当に残念なことです。

以下に提出した請願を貼り付けます。


平成28年6月6日
埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 殿

駐日米軍及び関係者による国内での犯罪が二度と起きない防止策を求める請願

〔請願事項〕
 駐日米軍及び関係者による国内での犯罪が二度と起きない防止策を求める意見を政府に上げてください。

〔請願理由〕
 去る5月19日、4月下旬から行方不明となっていた沖縄県うるま市の女性が遺体で発見され、元海兵隊員で米軍属の男が逮捕されました。極めて残忍で凶悪な事件の発生は、沖縄県にとどまらず、日本全体に大きな衝撃と憤りを呼び起こしました。
 この事件を受け、在沖縄米軍は5月27日、沖縄に駐留している全軍人・軍属とその家族の基地外での飲酒や深夜0時以降の外出を6月24日までの約1カ月間、禁止していました。
 しかしその最中の6月5日、米軍人が交通事故を起し、酒酔い運転の疑いで現行犯逮捕されました。
 沖縄復帰(1972年)以降、米軍人による殺人は、これまで12件。強姦事件は、検挙されただけで129件起きています。
 これまでも米軍関係者による犯罪発生の都度、政府や米軍の再発防止努力の表明にもかかわらず、その効果に対して疑念が指摘されるほど、繰り返し同様な事件や事故が発生している背景を真剣に考慮する必要があります。
 二度とこのような事が日本国内で起きない為の、実効性のある防止策を、政府(国)に求める意見書をあげていただくことを衷心よりお願い申し上げます。
 以上、地方自治法第124条に基づき請願いたします。

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