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オバマの大統領就任演説にはガッカリ

9・11以来、ブッシュの始めた「テロへの戦争」がつくりだした世界の現況にうんざりしていて、米大統領選挙でオバマが勝ったことに少し溜飲が下がる思いがその時点で確かにあった。

その後、シオニストのエマニュエルを首席補佐官としたこと、リーマン・ショックの後でブッシュのとった金融恐慌への対処を何の対案もなく全面支持したこと、「テロへの戦争」政策を継承するために国防相を留任させたこと、難民となっているパレスチナ人への同情が寸毫もなくイスラエルのガザ・ホロコーストへの黙認とつづき、すっかりオバマへの期待値が下がってしまっていた。

それでも、「黒人初の大統領」であり、奴隷解放を果たしたリンカーンにあやかるパフォーマンス情報が流されたりしたので、大統領就任演説には、選挙戦の「CHANGE」「YES, WE CAN」の流れを受けた演説の言葉なり、「人民の 人民による 人民のための政治」を意識したフレーズを口先だけでもするものと思っていたのだ。

しかし、そこには何も無かった。「オバマ現象」を担った人々が、オバマに期待した「CHANGE」「YES, WE CAN」の中身は大統領就任の第一歩のところで見事裏切られたのだった。

実際、人々がまず、耳にした言葉は、現実に直面している困難の原因をなんと「一部の強欲で無責任な人々のせいだけでなく、皆が困難な道を選び次の世代に備えることができなかった結果」と信じられないことをのべ、これまでの指導者や経営者を免罪し、人々の全体の責任に帰しているのだ。これだけでも十分白けるけどね。

その後は、アメリカの歴史の栄光を一方的に称え、世界に仇名した過去の所業への開き直りと合理化に終始し、国民へ献身と責任を求め、直面する課題に対しては、抽象的な自信・決意・勇気を掲げている。

さらに、破産した目の前の市場主義の結果を認識できず、いまだに市場の価値を唯一無二の至上化を謳っているあたりは全く信じられない。

軍事面では、世界から蛇蝎のごとく嫌われているにもかかわらず、「世界の憲兵」である地位を死守するとし、過去のファシズム・共産主義への勝利した正義性によって「テロへの戦争」にも必ず勝利すると決意をのべ、ブッシュ路線を引き続きひた走るらしい。

また、米国の多様性が世界の多様性を統合できる根拠と主張し、新しいパックスアメリカーナを先導できるとも宣言している。その上で、イスラムに対して「争いの種をまく」人々に「審判が下るのだ」と決めつけ、傲慢にも「汚職と欺き、異議を抑圧することで権力にしがみつく者たち」が軍門に下るなら「手を差しのべよう」と挑発しているのだ。ここまでイスラムを虚仮にした以上、オバマの手でパレスチナ問題も、イラクもアフガンも戦火を拡大することできても、解決することはできないでしょうね。オバマの体現する「多様性」についても、相手を騙すための手づるをたくさん持っているというレベルなのでしょう。

最後に、人々に耐乏生活と献身と責任、自信・決意・勇気を強調し、そうすれば神の祝福があると締めくくっているのだ。ほんとに何様?という感じですね。

まとめると、これまでの指導者たちの責任を免罪し、従来路線の合理化と継承を掲げ、それで足りない部分は人々に責任と義務を要求し、現実的なテーマについては抽象的な預言者のごとき物言いに終始しており、そして、全編にわたってほとんど全くといってオバマ自らが何をなすのかをのべていないのが特徴でした。

これらの一体どこが「CHANGE」なのだろうか、ただ無責任かつ傲慢な保守政治の内容をスリムな「黒人の政治家」がよく通る声で語ったというだけではないか。

(経)

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