2014/05/06
“グレーゾーン”法整備先行 意見強まる
“グレーゾーン”法整備先行 意見強まる
5月6日 4時16分 NHK
集団的自衛権の扱いを巡り、自民党内では、公明党の意向を踏まえ、秋の臨時国会で、集団的自衛権の行使とは関係ない武力攻撃に至らない侵害、いわゆるグレーゾーンに対処するための法整備を先行させるべきだという意見が強まっています。
集団的自衛権の行使容認を巡って、安倍総理大臣は、来週にも政府の有識者懇談会から報告書の提出を受け、政府内での検討や与党との協議を本格化させる考えです。
そのうえで、憲法解釈の変更を閣議決定する時期については、「与党で一致することが極めて重要であり、場合によっては時間を要することもある」と述べ、慎重な姿勢を堅持する公明党との調整を丁寧に進める意向です。
これを受けて、公明党は、外国の潜水艦が領海からの退去要求に応じない場合など、集団的自衛権の行使とは関係ない武力攻撃に至らない侵害、いわゆるグレーゾーンに対処するための法整備などの検討を先行させるよう求めることにしています。
これについて、自民党の石破幹事長も「沖縄県の尖閣諸島の情勢などを考えれば、個別的自衛権の見直しにも、十分、プライオリティー、優先順位がある」と述べるなど、自民党内では、公明党の意向を踏まえ、秋の臨時国会で、集団的自衛権の行使容認のための法整備より、いわゆるグレーゾーンに対処するための法整備を先行させるべきだという意見が強まっています。